接合プロセスにおいて重要なぬれ性を評価するための試 験には,メニスコグラフ試験 1) や平面上液滴 (Sessile drop) 試 験等,様々なものがある 2) .それらの試験において液体形状 (メニスカス形状)のみの情報から表面張力を決定できれば プロセスや継手の設計に有益である. 具体的には,メニスコグラフ試験 1) や Wilhelmy 法 2,3) の場 合,力を測ることで表面張力を決定することができるが, 接触角と浮力も同時に測る必要がある.メニスカスのみの 情報から表面張力を決定できれば,動的に変化する接触角 4) や浮力の評価のための工夫が不要となる点で有益である. また,平面上液滴 (Sessile drop) 試験の場合,ぬれ性の評価 のために主に接触角を計測するが,メニスカス形状のみの 情報から表面張力も同時計測できれば有益である.表面張 力は不純物や雰囲気に敏感で,ぬれ性評価時の表面張力が 理論的に求めた値 5~8) や別の方法 9,10) で測った値とは限らない ためである. メニスカス形状のみの情報から表面張力を決定する方法 として,Bashforth 11) ,Paddy 12) ,Malcolm 13) ,および著者 14,15) らは平面上液滴を用いた方法を検討している.しかし,こ れらは平面上液滴に限られ,これらのうち一部の方法 13,14) は 液体の体積が十分に大きい場合に限られる.Hutzler 16) らは平 面上液滴と懸垂液滴 (Pendant drop