“…立公園で行っている研究だろう。彼らは同所 分布する旧世界ザル数種を対象とし,体サイ ズや果実食行動が全く異なるオナガザル亜科 と類人猿を対比させることで,霊長類に特異 的 か つ 多 様 化 し て い る 種 子 の 処 理 行 動 (Lambert, 1999)や種子の発芽能力への影響 (Lambert, 2001) , 種 子 散 布 の 量 (Balcomb & Chapman, 2003;Lambert, 2011;Wrangham et al, 1994) ,種子散布距離 (Lambert, 1999 (Gautier-Hion et al, 1985;Julliot, 1996a;McConkey et al, 2002;Sourd & Gautie-Hion, 1986) 。栄養成分の面では,果肉に水分や消化 可能な糖分が多く含まれている果実が好まれ (Leighton, 1993;Sourd & Gautie-Hion, 1986) Ungar, 1995)硬化して内部を保護している果実を好 む場合 (Julliot, 1996a)など霊長類によってさ まざまである。 また霊長類は植物群落のレベルで果実を選 択する際,種ごとに特徴的な果実の形質だけ でなく Crop size(表 1)も基準にしているこ とが示唆され,Crop size が大きい果実種ほど 訪問頻度や種子の持ち去り量が多いことが明 らかになっている (Leighton, 1993;Stevenson, 2004) (Leighton, 1993) (Gautier-Hion et al, 1985;Janson, 1983;Knight & Siegfried, 1983;丸橋,2000;Yumoto et al, 1995) (Dew & Wright, 1998;Overdorff & Strait, 1998)やサキ 科 (Norconk et al, 1998) , コロブス亜科 (Maisels et al, 1994;Norconk et al, 1998)などは霊長類 の中でも摂食した種子の大部分を破壊する種 子捕食者となる。一方,タケ食に特化したジェ ントルキツネザル類を除くキツネザル科 (Dew & Wright, 1998;Overdorff & Strait, 1998) ,オマ キザル科とクモザル科 (Stevenson et al, 2005) , 類人猿 (Lambert, 1999;McConkey, 2000) Lambert, 1999;Lucas & Corlett, 1998;Yumoto et al, 1998) (Wrangham et al, 1994) , ゴ リ ラ(Gorilla gorilla ...…”