“…マイクロ流体機器は化学,生物学,医学の分野における分析と診断をより高分解能,高感度,高速化すること が可能な技術であり,Lab-on-a-Chip または micro-Total-Analysis-System(TAS)として開発が進められている. このような機器の設計と開発において化学反応や生体反応を制御するためにはマイクロ流路内の流体温度を計測 し制御することが重要である (Guijt et al, 2002, Mao et al, 2002, Petersen et al, 2004, Rebrov et al, 2011).例えば,マ イクロ流路を用いた DNA シークエンサーではポリメラーゼ連鎖反応(Polymerase Chain Reaction, PCR)等の反応 を高効率・高精度で制御するためには 0.1C の精度で温度を設定する必要がある (Sun et al, 2002, Liao et al, 2005, Chen et al, 2008, Kim et al, 2008, Lund-Olesen et al, 2008. マイクロ流路内の温度計測の手法において,薄膜熱電対 (Debby et al, 1997)や測温抵抗体 (Glasser et al, 1999 (Lakowicz, 1999, Ross et al, 2001, Yoon and Kim, 2006, Natrajan and Christensen, 2009). LIF 法は蛍光強度に基づく測定であるため温度以外の蛍光消光の影響を受ける.例えば,溶存酸素で代表され る衝突消光 (Jaboński, 1960, Arik et al, 2005)や, 蛍光分子と消光分子とのが合成体を形成することで蛍光機能が低下 する静的消光 (Song et al, 1995 The microchannel is placed on a temperature-controlled stage that can produce both uniform and linear temperature distributions in the channel. Three thermocouples are attached to the bottom side of the cover glass which configures the channel bottom wall.…”