Tubulointerstitial nephritis with IgM-positive plasma cells(以下 IgMPC-TIN と略す)は 2017 年に Takahashi らにより提唱された,病理学的に IgM 陽性形質細胞が 腎間質に多く浸潤していることを特徴とする尿細管間質 性腎炎(以下 TIN と略す)である 1) .血清 IgM 高値の ほか,遠位尿細管性アシドーシスや Fanconi 症候群の 合併,抗ミトコンドリア抗体陽性を伴うことが多く, シェーグレン症候群や原発性胆汁性胆管炎(以下 PBC と略す)をしばしば合併し,中高年女性に多いと報告さ れている 1) .今回我々は 81 歳と高齢で IgMPC-TIN と診 断し,ステロイド療法を行った症例を経験した.80 歳 以上で IgMPC-TIN と診断し,治療介入を行ったという 1)名古屋市立西部医療センター腎臓・透析内科 2)名古屋市立西部医療センター病理診断科 3