“…の PDF と PCD を与えると Nelson が導いた式 (38) のように モデル化し,その運動を波動関数と比較して示す (43) . 量子系を記述する式 (23), (24) の換算プランク定数.電子質量 を h = 1,m e = 1 とする.図 11 に式 (24) のポテンシャル V (x) を図示する.数値実験では,a = 0.3, b = 14.0, c 1 = c 2 = 0.3, d 1 = d 2 = 0.23, e 1 = e 2 = 0.3 とした.電子波は V = 0 の白 色部分を伝搬し,絶縁体と仮定している灰色部分には入り込ま ないよう V = V H = 1000 に設定すると,前節の LP-ADPF の 3 本のスタブがフィルタ効果を生み出したように,この量子系は 4 本のスタブにより電子波フィルタとして機能する.図 12 は上 部に電子波の PDF を示す.図 12 (a) は ψ(x, y, ik x,init x により与えられ,標準偏差 σ x = 1, σ y = 0.06 の広がりをもつ初 期ガウス波朿を,図 12 (b), (c) は初期運動量 hk x,init = 13.0, 10.0 が与えられたときの時刻 t = 0.7 における PDF を示して いる.hk x,init に依存して電子波束はスタブ接続部分を通過, 接続部近辺で反射している.式 (40) により与えられる確率的古 典粒子モデルの軌道サンプルを図 12 の下部に示す.赤丸中の点 が t = 0, 0.7 の電子位置を示す.粒子モデルも波朿同様にスタ ブ接続部分を通過または接続部で折り返している.軌道サンプ ル 10 5 の t = 0.7 における電子位置の確率分布と波動関数から 得た PDF の差の空間積分は 10 −3 程度であった(43) . m e = 1 とし,素電荷も e 0 = 1 とする.座標 系として円柱座標系 (r, θ, z) を採用する.スカラポテンシャルは A 0 = 0,ベクトルポテンシャルと磁界は = ∇ × A = 0 0 B 0 (51) とする.このとき,スピノール解は次式で表される. ψ n,m z ,± (r, θ, z, t) = (52) 1 n,m z (ξ(r)) exp i(m z θ + k z z − ε n,m z ,± h t ξ(r) = e 0 n,m z (x) = m z ω c πh n! (n + |m z |)!…”