“…本稿では,上述した作業計画器の構築法を提案し,実ロボットによる矩形布製品の折り畳みを題材とした提案 手法の検証について述べる.提案手法では,布製品の初期形状と目標形状が初見のものであっても,適切な操作 を生成でき,同時に操作後の形状を推定することができる.自動機械による布製品操作の従来研究では,目標と する形状状態が与えられることが前提であり (Ono et al, 1990) (Maitin-Shepard et al, 2010) (Yuba et al, 2017),目標形 状を初見のものに設定できる手法は存在しない.また,操作と操作の間の布の中間形状は事前に定義されること がほとんどであり (Osawa et al, 2007) (Cuèn-Rochìn et al, 2008) (Willimon et al, 2011),中間形状を人手で与えること なくオンライン性を保って作業計画を立てられる方法は,筆者らの知る限り存在しない. 上記を踏まえ,筆者らは布製品の操作計画のために EMD-net を提案した (Tanaka et al, 2018) (Ono et al, 1990).Yuba らは,布製品のコーナーを検出したのちにそこを把持し,つまみ滑り動作によって展開 作業を達成した (Yuba et al, 2017).Osawa らは,吊り下げて持った状態の布製品の輪郭を観測し,持ち替えを繰り 返すことで布製品の種類を特定することに成功した (Osawa et al, 2007).吊り下げ持ちを繰り返すこの方針は,布 製品の特徴を抽出しやすく,ルーチン化も容易なため,以後の研究でもたびたび用いられてきた(Maitin-Sphepard et al, 2010 (Kita et al, 2004).また,Willimon らは,グラフベースの画像領域分割手法を用いて,布製品の種別を おこなった (Willimon et al, 2011) Fig. 2 Recurrent application of the manipulation network applying multi-step manipulation sequences.…”