マルホ発條工業株式会社 (〒621-0015 京都府亀岡市吉川町吉田岩の上12-1) 3 筑波大学大学院システム情報工学研究科(〒305-8573 つくば市天王台) 合成開口レーダ(Synthetic Aperture Radar)衛星はマイクロ波レーダを搭載した衛星であり,雲天時,夜間 にも観測可能である.そのため光学(可視)衛星に比べ同一地点のシーンを高頻度に取得できる.年に複 数回取得されたシーンより汀線位置を読み取り,漂砂系内の季節的な汀線変動を追跡した.高頻度に観測 されたデータの解析結果を示し,その優位性を検討する.具体的には地球観測衛星ALOS (PALSAR)(運 用期間:2006~2011年)とALOS-2 (PALSAR-2)(2014年~現在)が取得した鹿島灘南部(鹿島港~利根川 河口)の32シーンを分析した.2006年から2016年にかけての約10年間の汀線変動の特徴を議論し,年に1 回取得される観測結からは抽出できない汀線変動特性を説明する.