“…Overveld, de Jong, Peters, Cavanagh, & Davey, 2006) 。特 に嫌悪感受性については,注意バイアスや記憶バイア スとの関連 (Cisler, Bacon, & Williams, 2009;Sawchuk, Lohr, Lee, & Tolin, 1999) ,強迫症や恐怖症等の精神疾 患 と の 関 連 (Moretz & McKay, 2008;Olatunji, Lohr, Smits, Sawshuk, & Patten, 2009) ,さらには外集団に対 する偏見や道徳性判断との関連など (Schnall, Haidt, Clore, & Jordan, 2008;Taylor, 2007) ,多くの知見が蓄積 されてきており,嫌悪研究における最も重要な概念の 1 つだといえる。 従来,嫌悪感受性は主に自記式の質問紙尺度によっ て測定されてきた。その代表例が嫌悪尺度(Disgust Scale)である (Haidt et al, 1994 (Eriksson, Coultas, & de Barra, 2016) 。実際,他 国における研究では,DS-R の原版と異なる因子構造 が採用されつつあり (Kang et al, 2012;Petrowski et al, 2010;Szewczuk-Bogusławska et al, 2015) (Mancini, Gragnani, & D'Olimpio, 2001) 。さらに,動物 性嫌悪は強迫症状との相関関係が比較的弱いことが示 されている (Olatunji et al, 2008) 。以上から,DS-R-J の各指標は,汚染恐怖や確認強迫と中程度の正の相関 を示すが,他の症状との相関は比較的弱くなること, さらに,動物性嫌悪は強迫症状との相関が比較的弱く なることが予測される。 先行研究では嫌悪と不安の異同が頻繁に議論されて いるが (Olatunji et al, 2007a) ,その関連性を直接検討 した先行研究を見ると,嫌悪感受性と特性不安との相 関関係は非常に弱かった (Olatunji et al, 2009) 。一方, 同じ不安に関する特性でも,不安感受性と嫌悪感受性 との間には中程度の正の相関関係が示されている (Cisler, Reardon, Williams, & Lohr, 2007) (Haidt et al, 1994) (Haidt et al, 1994;Olatunji et al, 2007b モデル 2: 25 項目 3 因子 (Olatunji, Williams, Tolin, et al, 2007) . (Table 3)…”