2021
DOI: 10.1002/jja2.12631
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VA–ECMOが奏功したCOVID–19を起因とする循環不全(Cardiovascular collapse in a COVID–19 patient who respond to treatment with veno–arterial extracorporeal membrane oxygenation: a case report)

Abstract: 要旨 コロナウイルス2019感染症(COVID–19)は呼吸器系を中心に全身性に様々な症状を呈し,合併症としては心血管疾患が報告されており,死亡率などに影響を与えている。現時点でCOVID–19に関連する重症循環不全に対する有効な治療法について統一した見解はない。今回,COVID–19に関連する重症循環不全に静脈–動脈体外式膜型人工肺(VA–ECMO)が奏功した症例を経験した。症例は59歳の男性。発熱と呼吸苦の増悪で救急搬送された。来院時に重症呼吸不全を認め,人工呼吸器管理とした。当初より循環不全も合併しており,敗血症性ショックに準じて対応した。心臓超音波検査では著明なびまん性左室壁運動低下を認めたが,当時の院内規定により,循環不全に対しての精査が制限されていたため,その原因ははっきりしなかった。ただ,循環作動薬の反応性も乏しく,重症循環不全が遷延したため,VA–ECMOを導入した。導入後に血行動態は安定し,第3病日には心収縮能の改善を認め,VA–ECMOを離脱した。その後,人工呼吸器管理,輸液・栄養管理,理学療法を継続した。一般病棟に移動後の経胸壁心超音波検査や冠動脈造影検査では有意な所見は得られなかったが,様々… Show more

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