2022
DOI: 10.1002/jja2.12682
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自殺目的にオオミフクラギを摂取し,致死的経過をたどった1例(Fatal course from ingestion of Cerbera odollam for suicide: a case report)

Abstract: 要旨症例は22歳の女性。インターネットで購入したオオミフクラギの種子を自殺目的に摂取した。摂取から約12時間30分後,嘔吐・ふらつきを主訴に救急搬送された。来院時,興奮状態で嘔吐を繰り返しており,心拍数は54/分と徐脈で,心電図はMobitz II型房室ブロックであった。血清カリウム値は5.8mEq/Lと高カリウム血症を認めた。鎮静下に経口気管挿管・人工呼吸管理とし,高カリウム血症に対してグルコン酸カルシウムの静脈内投与とグルコース・インスリン療法を開始した。初療室で心室細動となったため,電気ショックを含めた心肺蘇生術を開始し,ECPR目的にVA–ECMOを導入した。ECPR施行後に心静止となったため,経静脈ペーシングも導入した。ICUに入室後は血液浄化療法でカリウムの補正に努めた。しかしながら,安定した自己心拍の再開は得られず,多臓器不全のため来院18時間後に死亡確認となった。オオミフクラギの種子は南アジアや東南アジアでは他殺や自殺目的に使用される自然毒として一般的である。その主たる毒性成分であるケルベリンは致死的な不整脈や高カリウム血症を惹起する高い心毒性を有することが知られている。そのうえ特異的な拮抗薬はなく… Show more

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