2021
DOI: 10.1002/jja2.12634
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豪雨災害後にショックを呈して救急搬送されたレプトスピラ症の1例(Shock due to leptospirosis after a heavy rain disaster)

Abstract: 要旨 レプトスピラ症は台風や洪水に関連した感染症であることが知られている 1)。また,抗菌薬投与によりJarisch–Herxheimer反応を呈することがあるため注意を要する 2)。症例は生来健康な48歳の男性。発症3日前から1日前まで,豪雨災害に対する消防団活動に参加した。第1病日,悪寒戦慄が出現した。第4病日,近医でアンピシリンを投与された。投与数時間後に意識状態が悪化し当院へ救急搬送された。Glasgow coma scale 8(E1V2M5),血圧71/48mmHg,心拍数84/分。眼球結膜充血と両下腿の色素沈着や痂皮形成を認めた。レプトスピラ症やリケッチア症を想定し,セフトリアキソンとミノサイクリンを開始してICUへ入室した。第5病日,呼吸循環動態は安定化し,第10病日,抗菌薬投与を終了して,第14病日,退院となった。血清PCRによりレプトスピラ症と確定診断した。搬送時のショック状態は前医での抗菌薬投与によるJarisch–Herxheimer反応と判断した。一見複雑な病態であるが,病歴と身体所見を手がかりに,水害を契機とした感染症としてレプトスピラ症を鑑別に挙げ,抗菌薬投与後の急変の原因としてJar… Show more

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