2021
DOI: 10.1002/jja2.12600
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輪状軟骨開窓術の有用性:当院で経験した4症例を通して(Availability of Cricoid Fenestration: Based on 4 cases experienced at our hospital)

Abstract: 要旨集中治療室では重症呼吸不全や重症頭部外傷を始めとして長期人工呼吸管理となり,気管切開術を要する患者が多く存在する。気管切開術は通常第2–4気管輪での開窓が推奨されているが,重症患者では多彩な既往症や生活習慣病を背景に有する者が多く,肥満・短頸・喉頭低位・頸部進展不良・腕頭動脈/総頸動脈走行異常・甲状腺疾患・頸部手術後などの理由で,通常の位置での気管切開が困難な症例や,気管切開後狭窄やカニューレ交換困難により既存と別の部位での気管切開が必要な場合が存在する。そのような症例では,2007年に耳鼻科医である鹿野らにより提唱された輪状軟骨開窓術が有用である。この術式は皮膚と気管を最短距離で到達することができ,また気管到達までに重要構造物がなく,甲状腺の操作も不要であるため,出血などの致命的合併症を極力回避することができる。我々救急医・集中治療医にとっても確実な気道確保の手段の1つとして考慮すべき手技と考える。

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