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The X-ray lens is a key technology for the X-ray microscopy at synchrotron radiation (SR) facility. Various types of the focusing optics (lens) for high-energy X-rays have been developed up to now. A multilayer Fresnel zone plate (FZP), which consists of periodic multilayer structure, is one of promising optics. In this review paper,ˆrstly the recent status of various focusing optics for high-energy SR X-rays is described. And next, some of our representative results of the multilayer FZP with high diŠraction e‹ciency and the Xray microscopic image are shown. . は じ め に情報通信機器に代表される最新の電気製品には最先端技術 を駆使して造られたデバイスや素子が数多く使用されてい る．これらのデバイスや素子は年々小型化・高性能化されて おり，その性能，構造，物性を調べるツールとしての技術， 例えば各種の顕微鏡技術などもそれに対応して目覚ましく進 化している．本稿では X 線顕微鏡の関連技術である放射光 X 線微小ビームを生成するための素子の開発技術について 述べる．光学顕微鏡においてはガラスレンズ(光学レンズ) を使って微小なものを観察するのと同様に， 「X 線顕微鏡」 では，集光光学素子を使って観察している．しかし，X 線 は可視光に比べて波長が短い(エネルギーが高い)ので，物 質に対する屈折率が 1 に近く，光学レンズのような屈折現 象を利用する集光は困難である．以下ではサブミクロンの厚 さの金属薄膜を同心円状に積層した多層膜素子が X 線レン ズとして利用できることを中心に，その技術の用途および最 新の研究開発について紹介する． X 線は薄膜やデバイスなどの材料のメゾスコピック領域 での物性を評価するツールとしてよく用いられており，材料 との相互作用(透過，吸収，反射，回折，散乱など)を利用 することで材料に関する様々な詳細な情報を得ることができ る．一般に X 線と呼ばれるものは波長域が 2 桁以上の広範 囲に渡っているので，光学系技術，分析技術，応用利用技術 は波長によって異なる．X 線は波長によって，軟 X 線と硬 X 線とに区別される．およそ 5～0.5 nm の波長領域のもの を軟 X 線，0.5～0.01 nm の波長領域のものを硬 X 線とよ ぶ．以下では硬 X 線領域の X 線に関する技術開発を中心に 述べる．また，X 線の波長をエネルギーで表すこともよく 行われていて，波長 l (nm)とエネルギー E (keV)との関 係は l (nm)＝1.24/E (keV) ( 1) である．日米欧では，それぞれ Super Photon ring-8 (SPring-8), Advanced Photon Source (APS), European Synchrotron Radiation Facility (ESRF)に代表される第三世代の大 型放射光施設の稼働により高輝度 X 線の利用が可能になっ ている． この高輝度 X 線を微小化(マイクロあるいはナノビーム 化)して顕微鏡として利用することによって，微小領域にお ける X 線回折，K 殻励起の蛍光 X 線による重元素マッピン グ，厚い生体試料や材料の高空間分解能内部観察などへ応用 展開が可能である 1) ．利用する X 線のエネルギーが高いほ ど，厚い試料や原子番号が大きい元素を観察対象にできる． X 線微小ビームの生成技術，すなわち集光素子の開発およ び顕微鏡の利用に関する研究は20 keV 以下の X 線領域のも のが多く，高エネルギー X 線領域での事例は少ない．この 理由としては，エネルギーが高くなると利用可能な光源(施 設，ビームライン数)が限られること，また，一般に使用す る X 線のエネルギーが高くなるほど，光学素子の作製には 高精度な精密加工技術が要求されることが挙げられる．高エ ネルギー X 線領域での研究開発が本格的に行われるように な っ た の は ， 2001 年 に 文 献 2 ) で 40 keV 以 上 の X 線 微 小

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